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あぐらをかいた父親の膝の上で
歌番組を見るまでの記憶はない
「恋の季節」「ブルーシャトウ」
赤や青のソノシート
正義のヒーロー達

5回目の誕生日の朝
うれしくて走り回った

鍵盤を押さえて
電気的な音色に埋もれて
いつも寄り道
TVで、ステージで、
少しだけうれしかった

カセットレコーダーに
TVアニメの主題歌を録音した
FMのエアチェック
レコード盤

朝早くから夜遅くまで
自転車を乗り回し
白いボールを追いかけて
恋の片道切符を握りしめる

夢と現実と
あふれてくる想い
こだわりを持つこと
は、
ヤッカイなことだろうか?

街へ出て
憧れを抱きながら
少しづつ見えなかったものが見えてくるように
フォークギターを手に入れた
雪が降りしきる夜
やがてエレキギターを手に入れる頃
何人かの友達に出逢う
 オーディエンスの拍手が
 心を打ち震わせる時
すさみかけた気持ちは
真空管アンプで増幅された
かたくなな想いに染まり
失ったものの重さにつぶされそうになって
街を離れる

ビジネスホテルから眺める
高層ビルの灯
人波にもまれながら
落としたり、拾ったりして
この手に残ったかけらが
いつも絶望を感じさせた

スクーターで駆け抜けた
十代最後の夏
新しいこと

探しはじめる
ときめきと引き替えに
ひとつひとつ
不確かな灯を消しながら

いくつもの喫茶店で
何本ものタバコに火をつけ
何杯ものコーヒーを飲んで
肩や膝の上にこぼれる言葉
を並べながら

ここまで来れたことを
感謝したい
君に出会えたことを
感謝したい

この喜びはどこから来るのか
そして何を求め出すのか

空虚なヨソヨソしい部屋に
そっと差しのべられる
救いの手
電話のベルに存在価値を求めながら
パズルを組み立てていこう
1億ピースの
このバラバラのジグソーパズルに
かつて描かれた絵は
僕の記憶の中で
今も変わらない あたたかさ
やすらぎに満ちているだろう


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