(土)(2001/12/08) - 我思ウ故ニ我有リ


上野を散策。
紅葉と地面に広がる落ち葉の中をゆっくり歩いた。
のんびり散歩していると時々浮かぶイメージがある。
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年老いてふと自分の一生は、つまりは失敗だったのではないかと思う。
子供もなく、むろん孫もなく、連れ合いもいない。
いくらあたりを見回しても誰もいない。
そしていずれ死を迎えるのだ。
精が切れるほど働き、肩書きを持ち、少しは社外にも知られるようになり、
そのことを誇らしく思うこともあったが、とどのつまりはどうということもなかったのだという気がする。
無駄な働きをしたものだ、とも思う。
そういう思いは、大方日暮れとか夜とかにやってくる。
その考えに取り憑かれると、私は身じろぎもせずやってきては通り過ぎる物思いに身を任せる。
(藤沢周平・著より。ちょっと改変しました)
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